不動庵 碧眼録

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zoom RSS 性善説と性悪説から見た改札口

<<   作成日時 : 2017/03/16 11:45   >>

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先日ラスベガスに出張をしてきました。
建機関係の展示会への視察でしたが、会場近くだとホテルがバカ高いので、会場前にあるモノレールの駅からその路線の終着駅まで時間にして15分程度、そして終着駅から徒歩5分程度、空港ターミナルからは離れていますが空港敷地に隣接している場所のモーテルにしました。そういうところのモーテルだと、会場近くのホテルに比べると費用は1/3以下。レンタカーを借りても例年の半額近い費用で済みました。ラスベガスの物価、とんでもなく高いです。

改札口の話し。そういうことで到着翌日から3日間は今回初めてモノレールで会場まで通いました。
3daysのチケットを買い、自動ゲートまで来ると頑丈な扇状ボードが左右から出ていて、チケットを通すとものすごい音量のブザーが鳴り響きシャッとゲートが開きます。毎回入場する際は大音量のブザーが鳴るので恥ずかしいし不快な気分でした。

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私は今まで、米国東海岸、豪州メルボルン、ドイツフランクフルト、ロシアモスクワで幾度か鉄道を使う機会がありました。さすがにあそこまで非常識な大音量は他ではありませんでしたが(苦笑)、欧米諸国の鉄道の自動化ゲートは基本「閉鎖」状態になっています。昨今ネットでは世界中の鉄道の写真を見ることができますが、欧州主要諸国の鉄道自動ゲートを見てもほぼ閉鎖状態が基本状態のようです。(全部の国を見て回ったわけではないので違っていたら済みません)
つまり、これらは基本、「人を通さない前提」が標準になっています。

ご存じのように日本のJR、私鉄、地下鉄などの自動化ゲートでは基本的には開いています。何かセンサーが感知した関係でたまたま閉まっていることもありますが、開閉板自体も柔らかく、強引に突破することも大変容易です。実際に何か良からぬ理由で強行突破する人はまれに見かけます。券を通さないか、残額が足りないか、異常を感知したときのみ閉鎖します。
つまり日本では基本「人を通す前提」が標準になっています。

このように日本では相手に悪意がないことを前提に社会システムが構築されていることが多い。法律の専門家ではありませんが日本の民法は基本「性善説」も基づいて作られていると聞きます。
欧米圏では基本、他人は全部「疑わしき者」で処理されています。私が勝手に思っているだけですが、欧米では機械装置や仕組みなど、便利そうなものはどんどん取り入れる風土がありますが、気を揉まねばならない事案があまりにも多いからそうなっているのではないかとすら思うことがあります。

いわゆる「家に鍵をかけない」というやつです。日本では30-40年ぐらい前までは例えば団地などは鍵をかけない家庭が多かったようですし、住宅街の一戸建てでもそんなことがあったようです。日本でオートロックがあまり普及してこなかったのはそれが為ではないでしょうか。欧米ではオートロックが主流で、私も何度、留学中に寮やアパートの鍵を持たずに出てしまい、大変な目に遭ったことか。

アメリカではクレジットカードの普及が大変進んでいます。コンビニでガムを買うにもクレジットカード。
25年以上前ですが留学中、ホームセンターで300ドルの自転車を買うのに100ドル札を出したら、副店長が出てきて私の目の前で札を照明にかざして確認したのでビックリしたものでしたが、今回の出張ではとうとう20ドル札にまでそんなことをされました。日本のパスポートも一緒に出してやるべきだったのでしょうかね(苦笑)。「控えおろう、この紋所が目に入らぬか!」と言いたくなりましたよ(笑)

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ラスベガスには行きつけのミリタリーショップがあり、出張するとそこに必ず行きます。店員たちともよく話しますが、今回行った折、そこそこの買い物をして100ドル札を出しました。応対してくれたのはそこのオーナーの老婦人。店に似合わず品のいい方です。老婦人はその100ドル札を確かめもせずにレジに入れておつりを出そうとしたので、私が冗談交じりに「ID見せましょうか?真贋確認はしないのですか?」と言ったらじっと見返されて「日本人がそんなことを言うもんじゃありませんよ」と逆にたしなめられて見事な一本を取られました。アメリカにもいるところにはいるものなんです。

日本はクレジットカードが使えないところが多いから全く不便だとか遅れてるとか言われることもありますが、さてさて、一体全体、何が真実なのか。私としては心の平和がある、心安らぐ社会を以てよしとしたいものです。もちろん日本だってたとえば自殺率はそれなりに高い。(世界でベスト10ではありませんが10数位と、それなりに高い)しかし米国における殺人率は低く見積もっても日本のざっと10倍以上。どこからどう見ても安心安全とは言えません。毎日人が銃で殺されてますし、実際私のモーテルの前でも一度乱闘騒ぎがありましたし(笑)。護身用武器は必ず携帯しています。武器が銃でなかったら5.6人ぐらいまでは何とかなります、多分。しかし銃だったら無理ですね。割合でも相対的でも人はたくさん死んでいます。

話が逸れました。
日本の社会が「信用」を元に構築されているということに関連した話しですが、日本では江戸時代には小切手などの貨幣によらない金融システムも盛んでした。10月から再開される「水戸黄門」今度はなんと武田鉄也さんが黄門様になりますが、よく旅の途中で助さんか格さんが証文を持って両替店に行くことがあります。あれがそうです。長旅とは言え小判をザクザク持って歩くわけにはいかないのです。ああいうシステムは世界的にも実は日本が最初に一般的に用いるようになったそうです。300年前に王侯貴族ではなく、一般庶民でもそれが使えたと言うから驚きです。

そういうのは日本の社会が全て「性善説」に基づいて考えられているからではないかと思います。
海外同門が日本に来たり、弊社の中国人社員が来日してしばらく滞在して良く言うのが「帰国した後、和やかな気持ちのままになってしまうのが怖い」。それだけ日本ではセキュリティに対して気持ちを引き締める必要がないと言うことです。昨今はそれにつけ込んだ犯罪も多く、大変残念なことに日本人は荒んできたなとは思います。

なんだか分かりませんが、多分日本人の持つ根底の思想、和の精神というのか何なのか分かりませんが、良く外国人に知っていただき、世界平和の為に僅かでも役に立てばといつも思っている次第です。


平成二十九年弥生十六日
不動庵 碧洲齋

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