不動庵 碧眼録

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<<   作成日時 : 2017/03/29 10:35   >>

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昨今、私が所属する武神館は色々テレビなどで取り上げられていて、良くも悪くも良く知られた流派になっています。私が入門したときからちょくちょく紹介はされていましたが、ここ数年は一層拍車が掛かった感ありです。

他流と比べてかなり目立つ特徴として(ま、それでよくメディアに出るわけですが)忍術を継承しているということと、外国人門下生が大変多いという事。この二点でしょうか。もう少し専門的な雑誌では当流の術理についても触れていますが、ま、それは置いておくとして・・・。

他流に比べると外国人の占める割合がとんでもなく高い。世界的な所属人口で言ったら外国人9割ぐらいでしょうか。毎日、海外から入れ替わり立ち替わり、短期中期長期で来日して稽古する外国人門下生の数は、日本人門下生よりも多いかも知れません。

・・・という、当流独特の特殊な環境に身を置いて早30年以上になりますが、そのことについていつも考えることがあります。
来日する外国人門下生たちは今でこそ割に一般人が多いのですが、15-20年ぐらい前までは普通の外国人は少なく、軍人、警察官、セキュリティ関係の人の方が圧倒的に多いものでした。

日本ではなかなか「軍人」と言ってもピンとこないかも知れません。今でもそうですが、世界のあちこちで紛争があり、米軍を中心に軍隊が展開しています。当流には米軍軍人も多いのですが、「戦場帰り」の門下生などがよくいます。任期を終えて帰国前に日本に立ち寄って稽古する、とか。つい数日前まで戦場にいた人たちの空気というのは独特です。なかなか言葉にできませんが。
警察官と言っても、やはり米国などでは日本よりも大変な事件が多発していますから、これまた日本の警察官とは違うものがあります。
彼らは非常に厳しい現場で任務をこなしていて、生死に直接関わる場面に直面します。

日本は大東亜戦争後、個人的に海外の戦争に行った人を除けば、公式に一切合切の戦争や紛争には関わっていません。日本は70年以上、戦争とは無縁の社会を築いてきています。
もはや本当に戦争のやり方を知っている者もなく。(自衛隊の方々の能力は微塵も疑っていませんが、実際に戦争に参加したことがないという事実は動かせません)
これはこれでもちろん誇らしいですし、できるだけこの記録は伸ばしていくべきです。

当流にてそのような外国人たちと稽古をしていて思ったことです。
実際に銃撃戦などがある戦場や事件現場を生きてきた百戦錬磨の人間たちが、70年以上も戦争のないこの日本にわざわざ手間暇をかけて来日して、稽古をしているというこの事実。
私だったら早く家に帰って寛ぎたいと思うかも知れません(笑) 厳しい戦地から直帰せず、疲れた体でわざわざ立ち寄る価値がある何か。
それが何なのか、いつも思いを馳せます。実際の戦闘技術ではないでしょう。現実のサバイバル技術ではないはずです。
恐らくもっと精神的な何か、いつもそう思うのです。

もちろん武芸は実際に強くないと意味がありません。実際に強くて然り。それが絶対条件ですが、その上での話しです。実践的な格闘技術以上の何かを求めてきているような、そんな気がします。戦場での実際の戦闘技術、サバイバルテクニック、凶悪犯罪における制圧や逮捕などは、我々日本人の想像がとうてい及ぶものではありません。
当流の外国人門下生たちが求めているものはそういうものではないと心得ます。

そう思ったときに、武芸の表層的なもののみならず、日本の文化伝統歴史にも目を向け想いを致し、深く思慮を働かせるべきではないかと思ったりします。武芸「を」教えるのではなく武芸「で」教える、ここ10年ぐらいはそんなスタンスになってきました。
私のように門下の末席をごく僅かに汚す身なれば、大言壮語ほどには成せることは少なく、他の師範の先生方に比べたら全く以て笑止の至りではありますが。

今海外より日本に訪れる外国人観光客は2000万人に迫ろうとしています。日本の魅力を通じて、日本人のものの考え方、世界に広めたい和の精神を知ってもらえたらと日々願っております。


平成二十九年弥生二十九日
不動庵 碧洲齋

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