武芸と禅

初めて禅というものに触れたのは2002年のGWの時でした。その前の週にNHK「小さな旅」で紹介されていた群馬県南牧村にある山奥の寺が大変素晴らしかったので、GWに早速行ってみました。かなりの山奥で本当にここで良いのかと思うほど細い道を進んでいくとその寺はありました。宗派は「黄檗宗」聞いたこともない宗派でしたが、禅宗の一つです。そこには住職もいました。私の父より一歳年下でしたが、僧侶と葬式以外で親しく話したのはこれが初めてでした。寺もなかなか素晴らしいところに建っている名刹です。
もちろん禅というものは以前から知っていましたが、それまではほとんど興味を持ったことはありませんでした。それでこの時から遠くではありましたが付きに1回以上は足繁く通い、座禅の指南を受けました。山深い寺なので、大抵はほぼ貸切状態でした。そこで坐禅と武芸の稽古をしたものです。

2007年2月に父が他界しました。その半年後ぐらいから仕事や武芸、家庭でも色々うまく行かなくなり、鬱状態に陥りました。それまでは長年やってきた武芸で鍛えた瀬精神力だけで解決できると思っていましたが甘かった(笑) 本当に自殺未遂が2.3回ありました。で、息子もいたこともあり、これはイカンと思い何か解決せねばと思ったところ、やはり禅が良かろうと思い普段から行ける禅寺を探しました。幸い見つかりました。一つは川口市内にある臨済宗の寺、大きいお寺です。もう一つは当時は文京区にあった小さい寺、こちらも臨済宗でした。当時は藁をも摑みたい気持ちで熱心に坐禅会に参加したものです。幸いにしてどちらの寺の老師も大変素晴らしい方で、14年近く経った今でも師事させて頂いております。

私はこのようなわけで別段武芸と禅を結びつけて考えていません。日本人でも外国人でもよく、武士は禅をしていた、みたいな感じで禅に興味を持つ武道家がいますが、私はそういう意味ではお勧めしません。禅はやってもやらなくてもあまり関係なさそうです。もっといえば人それぞれではないでしょうか。人によっては「ただ坐っているだけならその分稽古した方が良い」と言う方もいますがそれは正しい。ホントに坐っているだけです。そこから何か意義を見出すつもりがなかったら坐らない方がいいです。私の場合はたまたま意義を見出せたと言うだけです。なのでちょっとした武芸関連の興味本位で禅をしたいと私に尋ねてくる人には大抵断っています。本気で悩みがあった場合の解決の方便の一つとしてのみ有効かもしれないと言えるだけです。

現在、武芸と禅は私の生き方において両輪のようになっていて、相乗効果もかなりありました。禅に限った話しではありませんが、精神的に追い詰められたときには杖は二つあった方がより頼りになると思った次第です。

令和参年辛丑卯月四日
不動庵 碧洲齋

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