希国旅行記 其の一

忘れない内に今回初めて行ったギリシャ旅行の顛末を記録しておこうと思う。
今回、はじめてギリシャまで行ったのだが、今までの海外旅行の中では色々なトラブルに見舞われた、最悪のものだったかもしれない。旅行そのものは良かったが。
まず、今までトランジットを片道で3回もしたことはなかったし、従って国際線の第三国の乗り継ぎもしたことがない。LCCの利用も初。また、帰路だがロシアのトランジットビザに問題が絡んだこともなかった。出立前に既に嫌な予感がしていたものの、それは現実のものとなった。

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画面にはしっかり「Dokdo」と「East Sea」が記載されている。愚かとも思えなくもない。

まず往路の最初から。成田から韓国までのフライト。予定では4月27日20:30成田発で23:00ソウル着。次の便は翌日01:00発。荷物のピックアップと再チェックイン。実際は30分遅れて23:30だったものの、それでも十分に間に合うと踏み、実際に次の便のチェックインカウンターには0時少しを回ったところでたどり着いた。が、そこで思わぬ事態になった。ソウル空港の空港業務は0時までということだった。東アジアでも有数のハブ空港として知られている仁川・金浦空港だけに24時間とは言わずとも、もっと遅くまでやっていると露にも疑わなかったのが仇となった。チェックインカウンターで粘ったものの、空港業務、セキュリティーや入出国業務カウンターが閉まっていてはどうにもならない。つまり次の便は遅くとも0時までにチェックインすることを前提にしていた、かなりギリギリというかギャンブルのような時間帯だったということだった。仕方ないので空港で仮眠を取り翌朝28日から友人や旅行代理店サイトと連絡を取った。

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仁川・金浦国際空港。それなりに大きいが、閉鎖している出国ゲートが多くて大混乱していた。

旅程のトラブルの場合の補償は効くのですぐに再手配してもらったものの、結局、韓国を出られたのは翌日の同じエティハド航空便。丸1日、空港で小さいスマホで英語でやり取りをしてクタクタになった。会社以外でこんなに事務的なやり取りをしかもスマホでやるとは思わなかった。やはりこういう時代では長旅には電子端末機器は2台は持っていたいものである。できたらスマホとタブレットやノートパソコンという組み合わせが良い。今回はこれを痛感させられた。1人の旅行客では以前に比べてそういう組み合わせの電子機器を持った人が大変多くなっていることにも気付いた。

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韓国を出る前に食べた韓国料理。なかなか美味しかった。

アブダビ空港までは10時間近いフライトだったものの、機材がB787だったのでそれほど苦にならなかった。あと、行動を起こすまで可能な限り身体を横にしていたのも到着時に足がむくまなかった理由。やはり長いフライトの時は出立前までなるべく身体を横にしておいた方がよい。ちなみにエティハド航空のシートもJALと同じく薄いので膝前に余裕があった。ただしヘッドレストは片方のみ首が寄りかかれるようになっているものだったが、まずまず大きいのでそれはそれで快適だった。機内食はメインディッシュにパンという質素なものだったが、あまり食べる気のしなかった私には今回に限りよかった。これは韓国-アブダビ間もアブダビ-アテネ間も同じ感じ。

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人生初の中東、空港から出たわけではなかったが異国情緒が多分にあった。

エティハド航空はUAEの会社なのだが、さすがというのかなんなのか、フライト情報ではメッカの方向が記されていた。まあ狭い機内で祈っている人は見かけなかったが。確かイスラムの教えでは旅行中は免除とか聞いたことがある。これを拡大解釈して旅行中は酒を飲んだりする人もいる。
また、ボーディングブリッジなしで次の飛行機に乗ったが、確かにエンジン近くから乗機すると中国でよくトラブルになっているエンジンに硬貨を投げるというのも可能だと分かる。しかし投げるか、普通?

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元々の予定ではアブダビ空港から同じ航空会社でベオグラード、そこからテサロニキだったが、再手配後はアテネ、テサロニキになった。ともあれこの次がギリシャであることは大変助かる。
仁川空港とアブダビ空港ではWi-Fiが大変快適だった。どちらも5GHzだからだろう。成田やギリシャの二つの空港では2.4GHzと遅い上によく切れる。ドモジェドヴォ空港もシステムが変わって一度自動応答のコールバックをしなければならなくなり面倒だった。Wi-Fi環境については日本はギリシャよりも無料で使えるところが少ないように感じた。まだまだ日本が遅れている部分である。
アブダビからアテネまでは5時間、10時間近いフライトの後だったので楽なものである。しかも同じ航空会社だったので再チェックインもなし。ただ乗り継ぎ時間が2時間というのは飛行機が遅れたりトラブルを考えるとやや短いかも知れない。3時間以上は取りたいものである。

アテネ空港は外に出て確かめたわけではないが羽田よりも小さいと感じた。それでもギリシャ文字を見るとやはり古い国に来たと実感した。そこからはギリシャの航空会社であるオリンピック航空の飛行機に乗換えてテサロニケへ。1時間のフライトである。途中、雪を被ったオリュンポス山が見えたのは感動的だった。CAさんがバリバリの南欧美人だった。しかも個々の制服、ノースリーブ(笑) 男性には嬉しいが、その前に機内のエアコンは良く効いていることが多いので寒くならないかという心配が先に立った。それにしてもギリシャ人女性というのは何と言うのか気品がある人が多い。これは歴史の成せる業なのかどうか。

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テサロニキ空港は小さく、ボーディングブリッジもない。ここまで小さな空港はあまり使ったことがなかった。気候は晴れで日本よりも気温は高めだが、湿度は低かった。バスでターミナルに行って荷物を拾い空港を出たた。ちなみにアジア人は私だけのようだった。付け加えるなら経済不況に喘いでいるギリシャに魔の手・・・いや食指を動かしている中国の影響力は絶大で至る所に中国語の広告が見られた。

空港の機能で驚いたこと。成田もそれなりに利用者数が多いはずだが、昔に較べて、もしくは他の空港に較べて混雑がほとんどないと言っていいぐらいに少ない。ちなみに私が出立したのは10連休の初日である。セキュリティーチェックや出国審査などでもかなりスムーズに進んでいた。恐らく色々研究して人の動線を読み取った上で設備を作ったに違いない。それ以外にも工夫を凝らしたX線検査機や自動通関ゲートなど、日々進化しているのがよく分かった。Wi-Fiではやや遅れが見られるものの、本質的な業務である旅行客をストレスなく捌くという点では他を圧倒していると感じた。

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新しくなった成田のセキュリティーチェックゾーン。恐ろしいほど良い効率であまり混雑がなかった。

往路の旅は以上。次は滞在編。


令和元年皐月七日
不動庵 碧洲齋