碧呟聲 -受身-

忍者というと、手裏剣以外には機敏に動くイメージがあると思う。 実際にアクロバティックな事をしたのかどうかは分からないが、特筆する動きがあるとするならそれは多分「受身」。 一般的には「受身」は技を受けたときの対処の技術であるが、忍術も継承している当流では受身は「移動手段」であり「技」でもある。入門時からずっとこの概念なので、恐らくこれは普通の古流や武道とは一線を画するものではないかと思う。 …

続きを読む

1995年

1995年は公私ともに色々なことがあり、大変良く覚えています。 まず1月、正月が明けて間もなく阪神淡路大震災が起こりました。この日本で数千人規模の犠牲者が出て、言葉を失いました。私は高校生ぐらいの時からサバイバルキットとか集めるのが好きで、キャンプなども良くしていたこともあって当時の日本では珍しいアイテムをたくさん持ってました。以後現在に至るまで緊急時の備えは常に抜かりなくしてます。 …

続きを読む

碧呟聲 -胴着-

古流では凡そかなり暑い夏場でもキッチリ制式の胴着を着込んで、汗だくになって稽古をされているのを見ると本当にご苦労様ですと思うのだが、当流ではその辺りはかなり自由である。 伝統的な古流の方々からは「何と不届きな!」と一喝されそうではあるが(笑) もちろん道場や先生によっては真夏でも胴着というところもあるし、私の場合は指南するときは夏でも胴着である。自身の稽古で師匠の道場で稽古するときは多少…

続きを読む

碧呟聲 -武芸と変化-

もう15年以上前になるだろうか、ある命題に直面した事があった。 『武技は常に時代と共に変化・発展していくものである。』 『流儀を極めた者が武技の変化を考えられる。我々如きがそんなことをしてはならない。』 その時はどちらも正しいように思ったものだった。 10年近く考えて色々な点を洗い出した。 武技に留まらず、森羅万象は万物流転すべきもの。この大地とて毎日回転し、太陽系も銀河系も回転し…

続きを読む

碧呟聲 -手裏剣-

忍者というと手裏剣と言うぐらい、忍者の武器というイメージが強い手裏剣だが、実際は武芸の裏芸としてたいていの流派でも伝承されていた。とはいえ例えば江戸時代などは普通に働いていた侍たちが必要とも思えず、打てる(手裏剣は「打つ」と言う)人は少なくなっていった。それは想像に難くない。ただ身体機能的に見れば現代人よりも江戸時代人の方が打てた人は圧倒的に多かったであろう。明治時代の頃の話しだが、大東流の始祖…

続きを読む

碧呟聲 -良師逢見-

3年習うより3年良師を尋ねるべし 前にも同じタイトルで書いたのだが、本件は求道者にとっては至高の命題と想う故、再度取り上げる。 昨今、師と言っても色々な側面があるが、どれに関しても言えるのは「技術を教える以上の人」でなくてはならない、ということは間違いない。技術だけを教える人は所謂「インストラクター」である。そのちょっと上が「メンター」だろうか、その上に「マスター」がいるように思う。 …

続きを読む

私の禅歴

私が初めて禅の手ほどきを受けたのは2002年のGW頃だったか。 群馬県の限界集落の山奥にある、黄檗宗の寺に行ったのが最初だった。 何故そこかというと、前の週にNHK小さな旅でそこが紹介されていたからだった。 それまでは葬式や法要以外で僧侶と話したことはなかったが、その時初めて禅僧と話し、禅の手ほどきを受けた。 以後足繁く坐禅や稽古のために訪れた。 本格的に禅哲学に傾倒したのは200…

続きを読む

碧呟聲 - 忍術との関係 -

長年当流に籍を置いていると、メディアや本で知ったのだろうか、良く聞かれる質問がある。 「ということはあなたは忍者ですか?」 何ともおかしな質問だが、回答もまた難しい。 「いいえ、私は忍者ではありません」「はい、私は忍者です」 この2つしかないはずだが、どちらも正しくどちらも間違っている。 そもそも本物の忍者なれば首肯するはずもなく。 現代の私たちが持つ忍者のイメージというのは実は…

続きを読む

碧呟聲 -武と禅-

武芸と禅と言うと、結構な繋がりがあるようにイメージされる方が多いと思うが、実際のところ個人的にはそれ程関係があるとは思っていない。 同門の中にはただ坐っていることに意義を感じず、そんな無意味なことをするなら稽古をしていた方が有意義という人もいる。 実際問題として、禅はあくまで方法論のひとつ、考え方のひとつなので、無意味だと思ったら無意味、意義ありと思えば意義あり、その程度だと思っている。 …

続きを読む

碧呟聲 -兵法書-

兵法というと日本では武芸における個々の戦いの仕方に内容を占める事が多いが、中国ではほぼ戦術・戦略・調略・主君操作術などを指す。 「孫子」「呉子」「尉繚子」「三略」「六韜」「司馬法」「李衛公問対」の七書は「兵法七書」として名高く、日本の武士も愛読していた。 特に「孫子」と「呉子」については「孫呉の兵法」と言われ双璧を成すが、思想的にも好対照になっている。 「孫子」は主に道家的な指向性で「…

続きを読む

碧呟聲 -強さの定義-

これは武芸者を悩ませる要素ではなかろうか。 武芸においては相手を倒す、完璧に我が身を守れる。 ひいては家族や関わる人を守れるかどうかではあるが、現代、特に飛躍的に安全性が高い日本においては映画やドラマのように悪人相手に対決などというシーンは一生に一度あるかないか。しかもあったとしてもほんのちょっとでも過度に痛めつけようものなら所属する流派や団体に大いに迷惑をかけてしまう。 武芸者の多くは中…

続きを読む

碧呟聲 天地を味方に

今朝の東京近郊はある意味初めて冬らしい気温になった。もっともまだ氷は張ってないので言うほど寒くはないのだろう。仕事始めという事もあって気分が晴れているわけでもなし(笑) 夏と冬の稽古においてなかなか的を射ていると思う言葉がある。 「夏は気を練り冬は体を練る」 伝統芸能もしくは古武道の警句のはずだがネットで調べても出てこない。断りを入れておくが私の言葉ではない。 夏は言うまでもなく…

続きを読む

正月休み最後

今日は今朝から「いや、今日はまだ土曜日のはずだ」とか、ナントカして現実逃避したい自分がいました(笑) 間違いなく明日から仕事始めになります。 今日は年末に購入したモバイルノートを最終的に設定して、今まで使っていた17インチノートをWindows10にアップグレードして色々付随する設定などを終わらせました。幸い大きなトラブルもなく。 我が家の財務大臣から新しいパソコン購入につき大変お叱りを受…

続きを読む

碧呟聲 勝つと克つ

昔から戦時では「勝てば官軍負ければ賊軍」と言われる。賊軍ならまだマシな方で、全滅させられることもしばしば。かと思えば危うく全滅を免れた賊軍が何十年か後にリベンジを果たして逆襲に成功した話などは「臥薪嘗胆」にもある通り大変厳しい。 私如き未熟者がエラそうなことを言うまでもなく、「勝つと克つ」については多くの先達たちが色々書き残しているため今更言うことでもないと思うが、ふとした思い付きを呟くの…

続きを読む

碧呟聲:武術事始め

原始時代から男という生き物は「強さ」に憧れてきた。そしてそれを競ってきた。それは生物学的雄として原始本能に基づく衝動でもある。 時代が下り、もしかした1万年とか5000年とか、そのくらいに人の意識が変わっていた。今までは生まれついて、或いは環境のお陰で力の強い者、早さのある者だけが優位に立っていたのだが、ほんのちょっと楽をして、あるいはショートカットをして強くなりたいと切実に願った怠け者が…

続きを読む

碧呟聲

古代中国の夏王朝は最後、暗君と言われる傑王によって滅んだ。その次の殷王朝もやはり同じく暗君と言われた紂王によって滅んだ。 たまたまネットに上がっていた、幼少の頃に見た記憶がある昔のアニメ「海のトリトン」のイラストを見て思いだしたのだが、ムー帝国は人民と堕落ぶりに神が怒って大陸をごと沈めた。前後してアトランティス帝国も同じく人民の堕落ぶりに神が怒って大陸事沈めた。 ところで古代中国にはこん…

続きを読む

碧呟聲 序

碧呟聲はへきげんしょうと読みます。 碧洲齋の呟く声の意にございます。 恐らく武芸と禅について短めに呟くことがあるかと存じますが、つまらぬ事です、恐らく。 碧呟聲の題あるときは一笑に付して頂ければと損じます。 令和二年正月 不動庵 碧洲齋

続きを読む

謹賀新年

明けましておめでとうございます。 和暦では令和2年 皇紀では2680年 西暦では2020年 を迎えました。 昨年は皇室におかせられましては歴史的な譲位が行われ、200年以上なかった上皇上皇后という地位が再興されました。 そして日本は新帝陛下を戴き令和の時代になりました。 日本国民の心情としては心機一転ですが、経済的には貯め込んでいるところを吐き出させて一般庶民たちを潤わさな…

続きを読む

矛盾と教外別伝

最近、ずっと引っかかっていた命題がある。 それは「韓非子」に出てくる話の一つ。 「韓非子」とは中国戦国時代末期の思想家韓非が記した著書で、かの秦の始皇帝が感嘆した内容で、実際始皇帝は秦帝国の治政は「韓非子」によるところが大きかったとされている。諸子百家で言えば「法家」に該当する。法家の著作もいくつか現存しているが、おそらく「韓非子」は戦乱の世の終末期に出現した集大成といえるだろう。内容は冷酷…

続きを読む

観自在であること

当流では技の変化を重要視しています。 世界規模で見ると外国人が大多数を占めている当流ではそれは"Henka"として、外国人門下生にもよく認識されています。 古流故に守っていかねばならない固有のものがある故に善く変化する、なかなか奥が深いといつも考えます。 例えば1つの型を守る場合、その守られている型を徹底的に稽古するのもその型を理解する上で1つの様式ですが、その型を元に変幻自在に変化さ…

続きを読む

久米平内のこと

昨日、稽古の後にふと何気なく浅草まで脚を伸ばしました。 このところ用事があって毎週末に浅草に行っていましたが、昨日は別段用事もなく。 いつもの通り雷門から参道を通って宝蔵門手前左にある浅草不動堂に参拝、門をくぐって本堂に参拝、影向堂にて不動明王を参拝して、また宝蔵門まで戻りました。 宝蔵門向って右側、不動堂の反対側に佇んでいたのですが何気に背後の小さなお堂が気に掛かり由来を読んでみました。…

続きを読む

発達障害のこと

先日たまたま老師と話をしていたときに気付いたことです。 最近は発達障害と認定されたり自覚したりする人が多くなってきた。 精神的に病んでいる人と言ってもいいのかもしれませんが。 老師はその基準で言ったら自分もはったと障害者だと自嘲しておりましたが、それなら私も十分発達障害者です。 会社と自宅では何かある毎に鋭い指摘が入り、ダメ出しを喰らったり、嘲笑を受けたり、徹底的に詰問されたりとそれ…

続きを読む

令和元年 露国旅行記 弐

今回の訪露で行った先はモスクワから直線コースで550キロ南、ウクライナ国境から北に100キロ足らずのところにある田舎町ジヴノゴリエ。数年前にも行った場所です。 まず地名のジヴノゴリエ、英語にするとDivine Mountain、つまり神の山。周辺は石灰岩の真っ白い丘が幾つもあり、実際、友の1人は石灰岩を加工した石膏板?工場の工場長をしています。石灰岩は加工がしやすいらしく、その丘には幾つもの岩…

続きを読む

令和元年 露国旅行記 壱

18日の帰国から色々忙しくてブログにしたためるのを忘れていました。毎度おなじみのロシア旅行記です。今年は8月8日から18日までの11日間。往路1日、復路2日ですから実質滞在9日間でしょうか。日本の灼熱地獄から逃れるべく、成田空港からJALのB-787にて飛び立ちました。往路は9時間少々。今回は秘密兵器「ハニカム構造ジェルマット」を持参しました。会社で1.2週間程度使ってみましたが、これはなかなか…

続きを読む

自己啓発について

そろそろ時効だろうから備忘のために書くことにします。 私は20代半ば、今よりも低い給料でこき使われていた折に某"自己啓発プログラム"を販売する方と知り合い、色々な話を聞きつつ結局買ってしまいました(笑) 20万円ぐらいしたのかな、その頃の自分としては一番高い買い物でした。 自己啓発プログラムというと、少し前まで有名だったのが「ナポレオン・ヒル」氏。でもWikipediaの項を開いてみると…

続きを読む

最新版 ロシアの行き方 2019年バージョン

2019年6月からロシアに行くための観光ビザ取得方法が変更になったようので、参考までに記録として紹介しておきます。 2013年に申請書がネットからの作成オンリーになったことは紹介済ですが、今度は更に申請日も予約しなければなりません。今までは申請予定日のようなものを最後に記入したと思いますがあれはあくまで参考、今度は絶対に守らないといけません。 恐らくこれはビザ申請時に後から来た人が大…

続きを読む

建長寺水無月坐禅会 所感

今回、坐禅会の先輩と共に年に2回ある建長寺坐禅会のうちの6月の方に行って参りました。 座禅は17年ほどやってますが、宿坊の宿泊は何度もあるものの、こういう坐禅会での宿泊は初めて。 朝7時に出立、北鎌倉には丁度9時着。2時間掛かります。今少しこの距離が短ければ足繁く出掛けられるのにと思います。駅で先輩と待ち合わせそのまま目の前にある円覚寺へ。今や禅宗界の寵児と見做されている円覚寺管長猊下横…

続きを読む

希国旅行記 補足

今回は乗り継ぎが多かったため、直行便とは違ったノウハウを学ぶことができました(笑) その中で補足的なものをば。 1.ネックピロー あの首にはめて使う枕ですね。長距離フライトには必要かも知れません。私は使いませんでしたが。でも今後は使うかも知れません。個人的には低反発クッションとか買って、尻に敷いたらいいんじゃないかと思ったりします。 2.現金 今回ユーロでしたがドルでも…

続きを読む

いじめ問題の闇2

先日の続きですが実際問題、いじめというのは減っているのでしょうか? こればかりは公的に調べているのと実数はかなり乖離していると思います。 多分、推移としては減っているように思いますが、もしかしたら1件1件は逆に深刻になっているのかも知れません。 昨今はインターネットという便利なものがありますから、執拗さなどはそれ以前の比ではないと思います。 私自身経験があるので分かりますが、クラスメ…

続きを読む

いじめ問題の闇

ごくごく最近の話ですが、大学で教育学部を専攻して、公立教育機関に10年以上勤務している人といじめ問題について話す機会がありました。私自身、小学校高学年から中学校の間にいじめに遭ったので色々話しを伺いたかったのですが・・・。 曰く「いじめはいじめられる側がより悪い。」のだそうです。理由は「いじめる側から見て、相手がイジメを誘引するような言動をして、かつそれをしたことに気付かない自身の浅はかさ…

続きを読む

希国旅行記 其の四

此度は初めてギリシャという国に参りました。往路と復路の苦難は既にブログにあるとおりです。ギリシャについての感想などを述べてみたいと思います。 今回訪問したのはギリシャ第2の都市、テッサロニキという都市。日本で言えば大阪でしょうか。もっともギリシャの人口は日本の1/13。従ってテッサロニキの人口もそれに比して36万人程度と、日本では政令指定都市にもならない、地方のちょっと大きい市程度の人口し…

続きを読む

希国旅行記 其の三

成田から飛んで来て、乗り継ぎ便に搭乗できなかったことで、予定外に仁川国際空港に滞在する事態になりましたが、空港では別段することもないし無駄な出費もしたくなかったので、じっくりと初めて来た韓国を色々観察しようと思いました。反日で喧しい国ではありますが、やはり来てみないと分からないことも多く。 まず入国審査官のおじさん、予想を遥かに超えていて日本の入国審査並に親切丁寧で礼儀正しくにこやかでした…

続きを読む

希国旅行記 其の二

帰路もまた、トラブルに見舞われた。 もう10年もロシアに毎年行っている自分としてはビザがないととんでもない事になりかねないので、絶対に確実なものにしようと思い、日本を出る前からはもちろんのこと、現地に着いた後も友人に領事館と旅行会社に確認を取ってもらった。で、この旅程なら通過ビザは要らないという結果になり・・・。 帰国当日の5月5日、早朝にホテルを出て友人の車でテサロニキ空港まで。・・・しか…

続きを読む

希国旅行記 其の一

忘れない内に今回初めて行ったギリシャ旅行の顛末を記録しておこうと思う。 今回、はじめてギリシャまで行ったのだが、今までの海外旅行の中では色々なトラブルに見舞われた、最悪のものだったかもしれない。旅行そのものは良かったが。 まず、今までトランジットを片道で3回もしたことはなかったし、従って国際線の第三国の乗り継ぎもしたことがない。LCCの利用も初。また、帰路だがロシアのトランジットビザに問題が…

続きを読む

東日本大震災8周年に寄せて

震災前に仙台の辺りには3回ほど行ったことがあります。松島が大変美しかった記憶があります。元々国内旅行はほとんど行かないので、以後、東北には行きませんが、ある意味東北地方は多くの関東地方在住の人々にとって日本の原風景のような場所のように思います。弊社の社内にも東北出身の人は多い。 地震があったときのことは良く覚えています。事務所兼工場社屋が恐ろしいほどに波打っていました。ま、工場は大きさ…

続きを読む

利便性への恐れ

私はいつも、一つ便利なシステムや道具を使う度にある程度恐れを抱きます。少し考えが古いのかどうか。武芸者としての恐れです。 例えば車。簡単なところでは駐車時にヘッドライトの消し忘れがあったとします。キーを抜くと自動的に消えます。便利ですが、それは逆に「ライトを消す」という簡単な注意と行動を忘れさせてしまいます。 ハイテクでは昨今多くの車に搭載されるようになってきた衝突回避システム、あるいは自動…

続きを読む

謹賀新年

今年は妻子とも先に妻の実家に行ってしまったため、猫と二人だけの正月を迎えました。 初詣は毎年特に決めてませんでしたが、今年は我が一族の故郷、江戸川区鹿骨にある鹿島神社に行くことにしました。 少し遠いと思ったものの、原付で40分程度でした。 今まで数回参拝しましたが、社が開かれて氏子たちが活動しているのは初めて見ました。 江戸時代までは五社神社と呼ばれていました。 …

続きを読む

およげ!たいやきくん

昨日臘八坐禅会第6夜から帰宅して風呂に入ったのですが、湯船に浸かりながらふと思いついたことがあります。あの「およげ!たいやきくん」の歌詞についてです。 「まいにち まいにち ぼくらはてっぱんの うえで やかれて いやになっちゃうよ」 で始まって 「おじさん つばを のみこんで ぼくを うまそうに たべたのさ」 というショッキングな終わりの歌です。 確か私が初めて所有したLPレコ…

続きを読む

親子旅 上州の山へ

水曜日は埼玉県民の日で学校が休み。私もそれに合わせて有休を取りました。 今年4月に尊敬していた方が他界されたため、その墓参を兼ねて息子とドライブをしました。 行く先は日本で最も深刻な限界集落として知られている群馬県南牧村にある黄檗宗黒瀧山不動寺。そこの住職は私に初めて禅の手ほどきをしてくれました。 混んでいなければ2時間少々の道程でしたが、そう言うときに限って大事故を起こす輩がいるものです…

続きを読む

師について

古来中国には「三鏡」という言葉があります。 ちょっとネットで調べたのですが出てきません。私の所蔵している中国古典の中に出てきていた言葉だったと記憶しています。今度探してみます。 うろ覚えですみませんが、その三つの鏡を以て我が身を正せというものです。「貞観政要」にも別の意味で「三鏡」という言葉が出てきます。 金の鏡は両親、銀の鏡は師匠、銅の鏡は友人です。 最近よくこれについて考えることがあ…

続きを読む

稽古における型の役割

武芸における「型」は、ITに例えると圧縮したデータのようなものです。 先人たちが後世の継承者たちにできるだけ濃密にした情報を効率よく伝承させるため、型という固まりにして今に伝えています。つまり型の中においては普通の技よりも一挙手一投足全てがより多くの意味を為しています。 初心者では型を実戦に使うことは難しいかも知れませんが、上級者は実戦でも型を使いこなせるようにしたいものです。 稽古に…

続きを読む

自意識について

太古の昔、原始時代では「自分で自分を見る」ことができたのは波が立たない水面だけでした。それから何万年か後、多分自意識が強かった人でしょうか、石を磨いて自ら映す事を思い立った人がいたようです。 考古学的に一番古いとされている鏡はトルコにあるチャタル・ヒュユク遺跡で新石器時代後期に当るそうです。ここで黒曜石の鏡が発掘されました。ざっくり言えば今から1万年ほど昔のことです。 その後人類…

続きを読む

秩父巡礼 平成三十年 第五回 結願

今回の巡礼は結願、つまり最後ということでかなり余裕があり、相棒ロシア人のたっての希望で蒸気機関車に乗って現地まで行くことにしました。 秩父鉄道では毎日1往復、熊谷駅から三峰口駅までSLが走っています。ちなみにこの秩父鉄道のSLが都心からは一番近いSLだそうです。しかし今回の予定は8月13日と14日、かなりの混雑が予想されたので指定席の予約ができる1ヶ月前に速攻予約を入れました。幸い…

続きを読む

老いて尚曇らず

当流の春日部での稽古に、時折ふらっとやって来てじっとその様子をご覧になるご老人がいらっしゃいます。多分年の頃は80は優に超えているぐらいでしょうか。 実はこのご老人、以前当流の隣で稽古をしていた合気道養心館の先生です。 そしてこの驚くべきことにこの先生は養心館始祖、塩田剛三先生の数少ない現存している直弟子です。 そんなスゴイ方が当流の稽古をよく見にいらっしゃるので私の先生も同門も大変光栄に…

続きを読む

重歳と我以外皆師也

年齢が上がってくるほどに構えて心すべきものと思うことがあります。 それは「教え慣れること」。門下で年齢が上がれば当然教わるよりも教えることの方が多くなるのは自然の理。若い頃は先輩方からあれやこれや言われてきたことがいつのまにかなくなって、自分が後輩に教える方が増えていきます。 当流の場合、段位のパッチなど着けていない限りはその人がどれ程の技量なのか分かりません。初老でも入門が遅かったり、若く…

続きを読む

それは神授のものか

以前書いたものを加筆修正したものです。最近のホットな時事に対する、ネット民のコメントについて。 狂信者とは信じている対象の正邪を問われるものではなく、信じ方と実践の仕方に問題がある故に狂信者と呼ばれると私は心得ています。 自分の正義が正しいと確信したときほど人は残忍冷酷になる傾向があります。我に正義ありと確信したとき、人は何でもしてしまう傾向があります。実際に人を殺傷することは希でも…

続きを読む

成人するという事

2022年春から今まで20歳だったのが18歳から成人として認められるようになりました。 労働人口が減ったとか、子供の数が減ったとか、色々思惑があると思いますが。 20歳が成人として定められたのは1876年の太政官布告からだそうです。 で、いつも不思議に思うことがあります。 江戸時代までは武家では15歳が成人でした。それ以外の身分でも色々調べてみるとやはりある程度一人前に仕事ができるように…

続きを読む

観察すること

昔は全ての芸事、技能職は「先輩から技を盗め」という覚え方でした。 手取り足取り教えてくれるような先輩はいませんでした。 先輩たちは高等技術は滅多に新入りには見せなかったですし、新入りは千載一遇のチャンスは石にかじりついてもものにしていた、そういう鎬を削るようなやり取りだったと想像します。 一歩譲って親切な先輩でも喜んで見せてもやはり手取り足取り教えるようなことはなかっただろうと想像します。…

続きを読む

遠近用コンタクトレンズ

このところいよいよ老眼が気になってきて、昨日とうとう遠近両用のコンタクトレンズを買いに行きました。ここ数年でそういうものが開発、販売されるようになってきたとのことです。原理はコンタクトレンズの縁に近い方は遠距離用、中心は近距離用といった感じだそうです。武道をしている関係で眼鏡はどうしても避けたく。 実際に装着してみると、それ程違和感はないのですが、今までのコンタクトレンズでは40c…

続きを読む

皐月晴れ

坐って何かを得ようと期待している間は幾ら坐ったところで得られるものはない。 何か特別な見性体験を期待する内は何も起こらない。 師匠が良く言う言葉です。 悟りを得るときは何かピカッと閃いて何か偉大な体験をするように思われそうですが、恐らく印可を受ける程の境涯の深まりというのは多分、そういう特殊な体験を通さない人が9割とかではないかと思うことがあります。 そういう特殊な体験は間違いなくあ…

続きを読む